この記事はポッドキャスト番組として以下のメディアで聴くことができます。 ゲスト、パーソナリティ ゲスト:たろちん 1985年生まれ。本名・大井正太郎。 2008年、ニコニコ動画で「たろちん」としてゲーム実況を開始。Webニュースサイト「ねとらぼ」のライター・編集者を経て、現在フリー。 お酒をこよなく愛する人間だったが、2022年に「重症急性膵炎」という大病を患い膵臓の3分の2が壊死する。現在は生涯禁酒の身。 パーソナリティ:しおひがり イラストレーター / 漫画家 1989年生まれ。東京都在住。 淡いタッチで描かれたユーモラスでロマンティックなセリフを言う女の子のイラストが特徴。『チープアーティスト』を自称。 学生時代にTwitterへのイラスト投稿やUstreamでの生配信を始める。卒業後は素材メーカーへ就職するも、仕事中にサボって描いたイラストやショート漫画がバズり依頼が増え始めたことから一念発起して退社。専業の『チープアーティスト』となる。 SKOOTA 編集部員:迫田祐樹 通信会社、総合広告代理店を経て、アニメ企画&制作会社を起業し、MV〜映画の映像プロデュース。2021年に京都に移住し京都のエンタメ産業の盛り上げにも着手。直近ではマンガやオーディオのエンタメ領域にも従事。オーディオドラマ、webtoonの企画&制作中。加えて複数のエンタメ会社のプロデューサーやアドバイザーをつとめる。 全体の目次 #01 ・たろちんとしおひがりの出会い・酒を飲み交わす青春の日々・釣りバカ日誌を見る母に学校に行かないことを告げる中2のたろちん・テキストサイトをやる中で友達を作るために大学にいく・何者でもない自分を自覚し始める・有名実況者の腰巾着で繋がりができ始める・その繋がりの中からライターの誘いを受ける・悲しい目をして街をさまよい歩く時期に・いつの時代に聴いても普遍性があるエレファントカシマシ #02 ・ドリキャスからインターネットに入る・「先行者」を面白おかしくいじった「侍魂」との出会い・伝説のしおひがりのモンスターファームUSTREAM配信・居心地の良い村がインターネットにあった時代・コラボが否定的だった時代もあった・インターネットをやってるだけでクラスタや人間性を表現できた・インターネットが自分のものじゃなくなった感・40代50代でも「たろちん」でお届けしていくしかない・星野源に教わったこと・薄めの哲学を塩でいただく時期にて・しおひがり、たろちんの手が震えてないことに安心する #03 ・生き残ったが人生観、死生観は変わらないことを確認した・「死にかけたが変わんなかったぞ」ということを言える権利をもらった・格ゲーをやるようになった・コロナ禍で逆に安心できたこと・見ないふりをするのがしんどい・どうせ悩むしどうせつらい・意味のある人生を送るために行う翻訳・「お前の文章は読みやすいわ」と言ってもらうことが嬉しい・面白いポイントを説明したくなっちゃう・事実だけではなくて、キャッチーさが必要・右脳的な意味を、左脳的な言語を用いて伝えたい たろちんとしおひがりの出会い しおひがり 今回のゲストはゲーム実況者であり、ねとらぼのライター編集者を経て、現在はフリーでご活躍されているたろちんさんです。 たろちん たろちんです。よろしくお願いします。 しおひがり よろしくお願いします! たろちん 述べたね、長々と口上を。 しおひがり そうですね、長々と。メモ帳に書いてんだよこれ。 たろちん 述べるなと思ってた。じゃあよろしくお願いします。 しおひがり よろしくお願いします。改めてプロフィールの方を紹介させていただきます。 1985年生まれ。本名・大井正太郎。 2008年、ニコニコ動画で「たろちん」としてゲーム実況を開始。Webニュースサイト「ねとらぼ」のライター・編集者を経て、現在フリー。 お酒をこよなく愛する人間だったが、2022年に「重症急性膵炎」という大病を患い膵臓の3分の2が壊死する。現在は生涯禁酒の身。 たろちん よいしょ。 しおひがり いや、大変でしたね、一昨年は。 たろちん ね、そうなんです。しおひがりくんがね。このポッドキャストのゲストで出た回で、「最近友達が死にかけてて」とか言ってた。 しおひがり ああ、そうそうそう、そうだ、そうだ。 たろちん
【アソビヅクリの旅 #01】アニメ業界に属さずにアニメを作るということ
この記事はポッドキャスト番組として以下のメディアで聴くことができます。 ゲスト、パーソナリティ ゲスト:アソビヅクリ 2018年に東京で「遊びを作る遊びの延長」をテーマに、企画・マーケターの山本さんと、作家の下田さんで設立されたアニメチーム。斬新なアイデアと緻密な技術力を併せ持ちながら遊び心と深い思考が感じられるクリエイティブが特徴。 山本晃弘 企画・マーケター 1998年生まれの25歳 高校を卒業後、アニメーターとしてアニメ会社に入社。技術不足で約1年でクビになる。その後、Twitterで下田と出会い一緒に自主制作アニメを作る事になるが1作目は企画倒れする。その間、知り合いを増やす目的でスケッチ会の活動を始める。その延長で出したスケッチの同人誌がヒットして、今はそれで生計を立てながら自主制作アニメを制作中。 下田健太郎 作画・作家 1997年生まれ26歳 定時制高校卒業後、山崎パン工場でバイトしつつ、ふらふらしている時期にTwitterで山本と知り合う。二人で井の頭公園で絵を描いているうちに、これをアニメにしよう!と山本と意気投合。本格的に活動が始まる。 パーソナリティ:迫田祐樹 通信会社、総合広告代理店を経て、アニメ企画&制作会社を起業し、MV〜映画の映像プロデュース。2021年に京都に移住し京都のエンタメ産業の盛り上げにも着手。直近ではマンガやオーディオのエンタメ領域にも従事。オーディオドラマ、webtoonの企画&制作中。加えて複数のエンタメ会社のプロデューサーやアドバイザーをつとめる。 全体の目次 #01 ・アニメーターからスタートした山本さんだったが…・Twitterで繋がった山本さんと下田さん・子供の頃の夢が詰まったガラクタ町・ファンタジー作品を摂取してきた・サマーウォーズを見て目指したアニメ業界・バイトをしながら絵を描いていた下田さん・アニメ業界に属さずにアニメを作るということ・アニメーションの尺についての衝突 #02 ・自主制作アニメを作ろうと思った経緯・井の頭公園での二人のスケッチ会・アニメ業界でアニメを作ってみて感じたこと・ハイリスクローリターン・下田スケッチがあることでバランスが取れた #03 ・アソビヅクリの二人にとっての遊びとは?・熱中できること・構造理解ができること・スケッチを通じて対象物の身体性を獲得する・遊びができる場を作るということ・アソビヅクリが考える物語について Twitterで繋がった山本さんと下田さん 迫田 アソビヅクリさんはお2人のクリエイティブユニットでして、今日はお2人にお話聞いていくんですが、先にこのアソビヅクリというアニメチームユニットのプロフィール説明をさせていただければと思います。2018年に東京で「遊びを作る遊びの延長」をテーマに、企画マーケターの山本さんと作家の下田さんで設立されたアニメチーム。斬新なアイディアと緻密な技術力を併せ持ちながら、遊び心と深い思考が感じられるクリエイティブが特徴、というチームになりまして、今日は山本晃弘さんと下田健太郎さんに来ていただいております。改めてよろしくお願いします。 山本・下田 よろしくお願いします。 迫田 ということで、このラジオはゲストの人生の旅に迫るということなので、現在地点から少し遡って、お二人が過去からどのような形で今に至っているのかということをお聞きしていきたいです。お2人いらっしゃるので、一人ずつお聞きしていきつつ、多分二人が人生の中で交わってくるポイントがあると思うので、その交わってくるポイントからじっくり話を聞いていければと思うんですが。先に山本さんのプロフィールから山本さんの人生の旅に迫っていければと思うんですけども、よろしいでしょうか? 山本 はい、よろしくお願いします。 迫田 山本さんなんですが、アソビヅクリでは企画マーケターというポジションを名乗られておりまして。で、プロフィールとしては高校卒業後アニメーターとしてアニメ会社に入社ということで、アソビヅクリでは企画マーケターなんですが、もともとというか、最初アニメーターをやられてたということなんですね。 山本 あ、一応そうですね。 迫田 なるほどですね。そこで今に至るまでにストーリーがあると思うんですが、またそこは後で細かくお聞きするということで。で、その後、「技術不足で約一年でクビになる」というところでを包み隠さずそのままストレートに情報を頂いてまして、その後ツイッターで下田さんと出会って、一緒に自主制作アニメを作ることになるが、一作目は企画倒れするということですね。 山本さんの人生の旅において言うと、アニメ会社に入社した後にもう結構早いタイミングで下田さんと出会って、自主制作の道に漕ぎ出したっていうことなんですね。この時っていうのはどんな流れだったんですか? 山本 えっと、どうだろう? 1月にクビになって……正確には12月末か。で、下田と1月に初めて会って、その後下田が忙しいということでしばらく会わなくて、また5月ぐらいになって久しぶりに会って、そこで「自主アニメ作ろう」みたいになったっていう感じなんですけど。 迫田 山本さんの中でアニメや映像という表現は、アニメ会社出た後もやり続けたいなと思うところがあったという中で、やっぱ会社に属して何かやるよりも、自分たちでやりたいっていうことがなんか下田さんとの話の中で盛り上がったから自主制作アニメのチーム作ろうっていう形になったんですかね? 山本 いや、まあ、もしかしたら本音としてはそういうのもあったかもしれないですけど、当時はもう技術不足を素直に痛感してクビになって、ただただ人生路頭に迷っていた時期で。どう生きるかわかんないなって思いながら、そうですね、憧れのクリエイターだった当時の下田に声をかけて、なんか人生相談に乗っていただけないか、みたいな感じで。アニメ続けるかどうかも考えてなく、ただただ話しに行ったって感じですね。 迫田 なるほど。その当時は一方的に下田さんを山本さんは観測していて。下田さんは山本さんの好きなクリエイティブをツイッターとかで発表されてたんですかね? 山本 そうです、そうです。で、クビになるちょっと前あたりに下田からフォローが返ってきたので「あ、これは声かけてもいいか」って思って声かけに行きましたね。 迫田 あっ、そこから始まってるんですね。2023年の現在のタイミングでは、アソビヅクリとしてツイッターも含めて様々な活動をやられていて、順風満帆のように見えるんですけど、最初のキャリアのスタート時点ではちょっとした挫折をして、その挫折から立ち直るタイミングで新たな出会いがあり、今に至っているっていうことが分かったので意外だったなっていうのを思いました。
【松浦直紀の旅 #03】美しいものが増えるより、美しいと感じる心が増えるほうがいい
ゲスト、パーソナリティ ゲスト:松浦直紀(マツウラナオキ) アニメーション監督、演出家、アニメーション作家として活動中 日本アニメーション協会会員 1982年東京都生まれ、神奈川県在住。2006年武蔵野美術大学映像学科卒業。 ポリコンピクチュアズ、プロダクションIG、ROBOT…などで制作進行職を勤めた後、独立。TV、CM、MV、展示やライブ映像など、多様な映像・アニメーション制作を経験する。2016年ミラノ万博・日本館展示映像の演出を担当し、同プロジェクトは万博内で金賞を受賞。商業作品のアニメーション演出家としては「マルコメ味噌アニメCM」が最初期となる。以降はTVシリーズアニメのコンテ・演出業も行う。 2016年、オリジナル短篇作品「火づくり」のクラウドファンディングを実施。170万円を超える支援金を集めて、2021年に完成。イベントでの上映や、ネット配信、映画祭への出品などを行い、国内外でノミネートや受賞をする。 2023年OAのテレビアニメ「ライアー・ライアー」で監督を勤める。現在は2024年公開予定の劇場アニメーションの監督を勤める。 パーソナリティ:迫田祐樹 通信会社、総合広告代理店を経て、アニメ企画&制作会社を起業し、MV〜映画の映像プロデュース。2021年に京都に移住し京都のエンタメ産業の盛り上げにも着手。直近ではマンガやオーディオのエンタメ領域にも従事。オーディオドラマ、webtoonの企画&制作中。加えて複数のエンタメ会社のプロデューサーやアドバイザーをつとめる。 全体の目次 #01 ・漫画家を夢見る小学生は『大長編ドラえもん』が好きだった ・『AKIRA』は「暴力的で美しい」 ・バイブルになっている『寄生獣』 ・卒業制作の『ヒトしずく』は「世界の約束事を受け入れる少年」 ・お腹の中の小人さんの話「暗黙の了解についての僕の原体験」 ・演繹的に、前提に縛られる人類・音がモチーフになる松浦さんの作品 ・手塚治虫の『ブッダ』に感化される中学生 ・アニメの『AKIRA』が持つ情報量がいまのアニメづくりにつながる? ・AKIRAにおける芸能山城組のパワー ・『月たちの朝』『ヒトしずく』に楽曲参加してくれた兄蔵さん ・「映画の半分は音楽だ」by 押井守監督 ・宇宙で自分しか気づいていないこと ・『月たちの朝』の原体験は、電話オペレーターをしていて思ったこと #02 ・「日本のアニメが培ってきたものが何も活かされてねーよー」by 今敏監督・今敏監督にズバッと言われたこと ・相原信洋さんからかけられた言葉・日本のアニメ環境における「意味がわかる」ということ ・「楽しい」や「わかりやすい」だけじゃない価値があっていいと思う ・残っていくものは表現だし、それは身体性に紐づいている ・悪役を描きにくい時代 ・『コングレス未来学会議』は視聴者に考えることを要求する映画だった ・『ファイブスター物語』にハマった ・大学出たての時期に体験した押井守監督とのエピソード ・「監督」という在り方への勇気をもらった ・制作進行をやっててよかった! ・Production I.Gでの4年間を振り返って ・押井守監督と竹内敦志さんとのエピソード ・「やりたいことは次にとっておけばいいじゃない」 ・スタッフみんなから好かれる押井守監督 #03 ・『火づくり』について ・鍛冶シーンから伝わる説得力 ・一人プロデュース一人監督で作り上げた作品 ・UQiYOさんの参加エピソードについて ・作品と身体性の話を「火づくり」を基にしてみよう ・機械文明の発達と旧文明の対比構造から見る失われている身体