2025.01.06
A HAPPY NEW YEAR!
明けましておめでとうございます。
本年も本コラムをどうぞよろしくお願いいたします。
さて、新年一発目は、1年前に自ら書いた予想の答え合わせをしていこうと思う。
遡る事約1年前。
Season1#5において書いた2024KPOP大展望のコラム。
読んでない方は是非Season1#5の記事を読んだのちに、本稿に戻ってきていただけると大変有り難い。
という事で早速、結論。
「2024年はガルクラ復権の年になる」
と書いていた1年前の予想が当たっていたか否か。
その答えは…
「当たっていると言えなくもないし、ハズれてるとも言えない」だ。
自分で書いておいてなんだが、大当たりでも大外れでもないという、なんとも中途半端な結果となってしまった。
2024年はKPOPで爆発的にヒットした曲が3曲あった。
ILLITの「Magnetic」
aespaの「Supernova」
そして、ロゼ&ブルーノマーズの「APT.」
そう、爆発的ヒット曲3曲のうちの1曲は、ゴリゴリのガルクラ楽曲aespaの「Supernova」なのだ。
しかも「Supernova」はただのヒット曲の枠に収まりきらない売れ方をした。
韓国国内の主要音源チャート全てで同時に1位を獲得する「パーフェクトオールキル」を達成し、更には韓国主要音源チャートMelonで15週連続1位となり、これまでNewJeansが「Ditto」で記録した14週連続1位を抜き、連続1位最長記録を更新。
そして「Supernova」が収録されたアルバム「Armageddon」は初動115万枚を売上、4作連続のミリオンセラーを達成し、米Billboardワールドアルバムチャートで1位を獲得。
そして、年末に米Billboardが発表した「スタッフ選定2024年ベストK-POPソング25(The 25 Best K-Pop Songs of 2024: Staff Picks)」でも1位に選ばれた。
米Billboardは「今年を代表するK-POPトラック。3分間展開されるこの曲は、革新と構造を完璧に組み合わせた作品で、3回のフルコーラスとダイナミックな部分、感動的なブリッジ、そして圧倒的なダンスブレイクが組み合わせられている。それでも、aespaは曲全体に完成度と一貫性を維持し、新しい境地を見せてくれる」と大絶賛。
さらにKPOP最大の音楽授賞式「2024MAMA AWARDS」において、「Supernova」がSong of the Yearを獲得。
韓国国内外で「Supernova」が今年1番のKPOPソングと評された。
2023年がY2KブームとイージーリスニングをKPOPに定着させたNewJeanes Yearだった事を考えると、僅か1年でガルクラグループの代表格であるaespaが、元々売れていたグループとは言え、ここにきてキャリアハイの売れ方をして、ここまでの成功を収めるとはほとんどの人が予想していなかったと思う。
そういう意味ではガルクラ復権の年になった!と言っても差し支えないように感じる。
そして、7月にはガルクラの先駆者2NE1が10年ぶりに完全体での活動を発表し、10月から始まったアジアツアーのチケットは軒並みソールドアウトした。
YGエンターテイメントの新人ガルクラグループBABYMONSTERは11月1日に発表した1stフルアルバム「DRIP」がiTunesのアルバムチャートで11の国と地域で1位を獲得し、「DRIP」のミュージックビデオは僅か21日で1億再生を突破した。
このように、2024年如何にガルクラが躍進したのかを上げればキリがない。
ではなぜ、著者が2024年がガルクラ復権の年になった!と大手を振って言えないのか。
それは、フラットなKPOPファンに聞いた時に、「2024年はガルクラの年だったね!」
と答える人はあまりいないのではないか?という事に尽きる。
その1番の要因はやはりILLITの存在だろう。
ILLITは今年3月にリリースしたデビュー曲「Magnetic」が世界中で大バズりした。
韓国ではaespa同様「パーフェクトオールキル」を達成し、米Billboardメインチャート「HOT100」ではKPOPデビュー曲史上初のランクインに成功し、その後も22週連続チャートインするという快挙を成し遂げた。
日本だけで言っても、オリコン週間ストリーミングランキングにて累計再生数1億回を11週目で達成。
これは女性グループ歴代1位の早さで、KPOP全体ではBTSに次ぐ記録。
さらに、TikTok Weekly Top20では5週連続1位。
そして、ILLITはこれらの数字だけでは測れない要素がある。
それはKPOPファン以外への認知度だ。
前述した米Billboardメインチャート「HOT100」は、オタクが曲を聞くだけではランクインする事は難しく、一般ユーザーが曲を聴くことが大事になってくる。
そして、日本ではデビュー1年目にして日本レコード大賞と紅白歌合戦という年末2大音楽番組に出演するという快挙。
これらの要素を合わせ見るに、aespaの「Supernova」よりILLITの「Magnetic」のほうが恐らく一般認知度は上だ。
そう、人によっては2024年のKPOPで一番売れた曲なんですかと聞いた時に「Magnetic」
と答える人の割合が相当数いると踏んでいる。
そして、もう一つのガルクラ復権とは言えない大きな要因はロゼ&ブルーノマーズの「APT.」だ。
ロゼ自身はガルクラの代表格BLACKPINKのメンバーではあるものの、「APT.」に関して言えばガルクラではない。
それどころか超絶ポップソングの塊のような曲で、秋以降のKPOPの話題を一気に掻っ攫っていった。
なんなら、「Supernova」も「Magnetic」も吹っ飛ぶほどの勢いを見せつけた。
ミュージックビデオは公開から2週間で2.6億再生を突破し、韓国では「パーフェクトオールキル」を達成。
Spotifyではグローバルチャートとアメリカチャート両方で1位を獲得。
イギリスのシングルチャートではKPOP女性アーティストとして最高となる2位を記録。
さらに計40の国と地域でiTunesチャート1位を占めた。
と、まぁこのように2024年のKPOPは「Supernova」、「Magnetic」、「APT.」という、3つのビッグウェーブが巻き起こったのだ。
正直、ここまでの爆発的ヒット曲が3曲も、しかも別々のアーティストから生まれるなんて近年稀にみる出来事だったかのように思う。
しかし、これで皆さんにもご理解いただけた筈だ。
「2024年はガルクラ復権の年になる」
と書いていた1年前の予想が、
「当たっていると言えなくもないし、ハズれてるとも言えない」
という何とも中途半端で曖昧な結果になってしまった事を。
今年こそは、2025年大展望を当てるべくKPOP道を、鍛錬・精進していきたいと思いながら、新年の挨拶にかえさせていただきます。
了
猫町ぺこー
SKOOTA KPOP部チーム長
〈元々は洋楽ロックオタクで一時期ロッキンオンに就職しようかと思っていたほどの音楽通。BTSキッカケでKPOPを聴くようになりその後BLACKPINKにハマり、KPOP沼に片足を突っ込む。サバイバルオーディション番組『Girls Planet 999』通称ガルプラにどハマりし、ここからデビューしたKep1erのガチオタとなった結果、両足をKPOP沼に突っこむ事となった〉