こんにちは、SKOOTAGAMESのネゴラブチームに所属しております、モブです。 日本はすっかり冬の寒さに包まれている頃かと思いますが、私は少し前まで、海を渡った南の島、台湾にいました。12月だというのにコートがいらないほどの暖かさ。しかし、それ以上に私を驚かせたのは、現地のユーザーたちが放つ、季節外れの真夏のような“熱気”でした。 今回は、12月12日から14日にかけて台北で開催されたインディーゲームの祭典「G-EIGHT」に、我々SKOOTA GAMESが出展者として参加した際の記録をお届けします。 我々が持ち込んだのは、日本国内のイベントでも(主にその設定で)話題を呼んだ『ももっとクラッシュ』。「太ももで敵を挟んで浄化する」という、文字にすると少々…いや、かなり衝撃的なコンセプトを持つリズムアクションゲームです。 果たして、この日本独特の(?)ユニークさが、海を越えた台湾の地でどのように受け入れられたのか。日本とは少し違う、台湾ユーザーの驚くべき反応と熱量について、レポートしていきたいと思います。 「恥ずかしさ」を「好奇心」が超える瞬間 まず、正直にいいましょう。日本で展示を行う際、この「太ももで挟む」というビジュアルや設定に対して、多くのユーザーは少し恥ずかしがったり、遠巻きに見守ったりする反応が一般的でした。それはある意味、地域や年齢による慎ましさとも言えるかもですが。 しかしながらこのようなユーザーの反応に顔をそむけることはしません。むしろ今回、私たちはあえて“太もも”を隠すことなく、ブースに42インチの巨大モニターを設置し、プレイ映像を堂々と流すことにしました。完全アウェイの地で、我々の誇るべき“太もも”の姿を一人でもより多く届けたかったからです。 結果は、予想以上のものでした。通りがかった台湾のユーザーたちは、巨大モニターに映るシュールな光景を見て、最初はやはり笑ったり驚いたりしてくれていました。ですが、普段と決定的に違ったのは、その「このゲーム面白そう」の笑いが即座に「気になるからプレイしてもよう」の行動にと繋がったわけです。 「太ももでこんなことをするなんて!」という指摘要素より「なんだこれは?」という好奇心が先を走り、恥ずかしがる暇もなくコントローラーを握る。そしてひとたびプレイすれば、そのアクションの手触りに没頭してくれる。さらにプレイしたユーザーのほとんどは、その場で自然にSteamアプリを開き、ウィッシュリストに登録してくれていました。「面白かった=即登録」という、この直感的な行動力には、開発者として本当に救われる思いでした。 言葉の壁は“太もも”で越えられる 我々にとって最大の懸念だった「言語の壁」も、意外な形で乗り越えることができました。 中国語が全く話せない私たちが、このゲームの「太ももで挟む」というニュアンスをどう伝えたか。それはもう、身振り手振り…いえ、「太もも振り」でした(笑)。 言葉で説明するよりも早く、私たちスタッフが自らの太ももを動かして「こうやって挟むんだよ!」「キュートでファニーなリズムゲームなんだ!」と体で表現する。すると、ユーザーもすぐにその意図を理解し、笑って頷いてくれるのです。ゲーム自体はキーボードやコントローラーで遊ぶ一般的なPCゲームですが、そのコンセプトを伝えるためのパフォーマンスが、言葉以上のコミュニケーションツールとなりました。 「これ面白いからやってみなよ!」:シェアする文化の健全さ また、会場で特に印象的だったのが、台湾ユーザーの「シェア文化」です。 一人で試遊を楽しんだユーザーが、しばらくすると友人を連れて戻ってくる。「これ、すごく面白かったからお前もやってみなよ!」と、まるで自分のことのように友人に勧める。すると友人がプレイして笑っている姿を見て、自分もまた楽しそうに笑う。 普段のイベントでは「一人でじっくり楽しむ」ことが多いのに対し、台湾では「面白い体験を周りと共有し、一緒に楽しむ」という意識が非常に強いように感じました。 それを裏付けるように、プレイ後の感想を付箋に書いてもらうようお願いしたところ、なんと10人中7人という高い割合で、快くメッセージを残してくれました。好きなものを好きだと表現する、面白いものを周りに広める。この台湾ユーザーのとある意味ストレートで「健全」な熱量が、会場全体のポジティブな空気を作っているのだと実感しました。 祭りのあと、そして“私の魂”も挟まれる…!? 初めての台湾出展は、単なる海外進出以上の意味を持つものでした。「太もも」という際どいテーマであっても、そこに確かな面白さと熱意があれば、国境も言葉も関係なく受け入れられる。台湾のユーザーたちが教えてくれた、「好き」を隠さず表現する情熱。その熱を『ももっとクラッシュ』に込め、これからは日本、そして世界中のプレイヤーへと届けていきたいと思います。 さて、そんな熱気に後押しされ、我々SKOOTAGAMESも重大な決断をいたしました。 現在Steamで開催中のウィンターセールに合わせ、『ももっとクラッシュ』も大型アップデートを敢行! さらに、季節感を全力で無視した台湾とは裏腹に、こちらはしっかりと冬を楽しむ「クリスマス衣装DLC」も発売いたしました。 ですが、今回のアップデートの目玉は衣装だけではありません。なんと、「太ももに挟まれて浄化される魂のボイス」が新たに追加されたのです! 追加されたボイスは全8種類。…そして、ここで皆様に懺悔しなければならないことがあります。実はその8つの魂の中に、あろうことか私、モブの声が一つ混ざっております。 ご覧ください、この収録スタジオでの悲壮感あふれる写真を。 「いや、そこでもっと喜びを覚える感じで!」という繊細なディレクションを受けながら、私の魂(と声帯)は完全に太ももに捧げられました。まさかゲーム開発を始めて、自分の絶叫が世界中のプレイヤーの太ももに挟まれる未来が来るとは、夢にも思いませんでした…。 どの声が私のものなのか、それはプレイしてのお楽しみということで(笑)。ぜひSteamで『ももっとクラッシュ』をチェックして、台湾の熱気と、私の魂の叫びを感じてみてください。 それでは、また次回のレポートでお会いしましょう! メリー・フトモモ・クリスマス!
A Must-See for Game Streamers! 7 Unique Indie Games Encountered at TGS 2024
Hello, I am Taro-chin, a game streamer and writer. I usually write articles for the web and stream games for a living. You can simply think of it as being “unemployed.” Taro-chinBorn in 1985. Real name: Masataro Oi. In 2008, I started game streaming on Nico Nico Douga as “Taro-chin”.
