TOKYO INDIE GAMES SUMMITへの参加は、「ももっとクラッシュ」に想像以上の反応を頂けたこともあって、みなでホクホク顔で帰りました。イベントはやはり具体的な反応が見えるのがいいですね。こういう手応えがないと、自分たちが何をやってるのか、彷徨ってしまいがちですから。

とまぁ、ホクホクできたのはいいんですが、さて、次はいよいよ試遊です。テストプレイです。ところで試遊って何気に業界用語ですよね。最初口頭で聞いたときは「?」でした。漢字で見たら一目瞭然なんですけどね。それはさておき、SKOOTA GAMESは、いよいよ本当にゲームを作って、BitSummitに討ち入りせねばなのです!会期は7月、おおよそ4ヶ月の準備期間。あ、4ヶ月もあるの?じゃあ、余裕っちゃ余裕かな。4ヶ月もあってできないことはないはず。・・・はずなんですが、まだ私たちの社内には、ゲームを作ったことあるやつが一人もいないんですよ!いないから「できるんじゃない?」と言えてたとも言える。

ノベルゲームに関しては、unityにというプラグインがあるらしいと聞いて早速入手して、試験的に「ネゴラブ」の制作をはじめていました。いろいろ調べながら作業して、ちょっとずつゲームの形になってきてはいた。もちろん、あくまで宴の機能を使った制作なので、「標準形」そのまんまの見栄え。何かしら形になっていくのだが、誰もその先の完成イメージを固めきれていない。それに、一番注目を浴びていた「ももクラ」は、ノベルゲームじゃないので、さすがに今の私たちだけで作るのはちょっとハードルが高すぎる。

会場ではアニメスタジオなのに自分たちでゲーム作るのですか?という質問も多く受けましたが、これの回答はストレートに「イエス」です。自分たちで作らないと意味がないと思ってる。そもそもうちのメンバーは、世代的なこともあるのかもしれないですが、映画やドラマを見て育ったというより、ゲームで育ったタイプが多くて、アニメの企画を作ろうとしても、どこかゲームっぽい世界観になってしまうってのもあった。が、とにかくアニメを作るのではなく、ゲームを通じてオリジナル企画を作るのだ、ということを活動の中心に据えた以上、企画の立ち上げを自分たちでやらない選択肢は無いのです!

ということで、「やればできる」「できたことが今のわたしたちの全て」みたいな、こう書くとちょっと昭和臭のする標語みたいになっちゃってますが、でも自分たちの企画を自分たちの手で形にしていくのって楽しくないですかね。楽しいでしょ?

これが当時のポストです!試行錯誤そのものもネタにしちゃおう!というノリが全開でしたね。これ、今思うとSKOOTA本連載にしておいても良かったかもしれない内容ですね。(そのうちまとめ記事を作ります!)その後このシリーズはBitSummit当日まで続きました。なにしろ、BitSummitで試遊を提供するための企画ですので。

BitSummitに向けては、「ヒメゴト」の開発も進めていくことになりました。「ヒメゴト」も、当初私たちが想像した以上に、コア層に刺さったかもしれなくて、すごく期待してくださる方々がいて、大いに勇気づけられた企画なんですね。(いや、ほんとにかえすがえすも、こういう初期の段階で一般の方の反応を知ることができるって、本当にうれしいのです。)それで、開発の優先順位を上げてぐいぐい進めていくことになりました。

作る苦労はまあ予想どおりですから、これはやれるとこまでやるしかない!

もう一つの悩みは、「京都で見本市参加って、遠くね?」というもの。東京を拠点にしてるちいさな会社が、なんやらかんやら全部持ち込んでイベントやるにはけっこう厳しいものがあります。機材レンタルやたら高いし。

液晶モニター持ち込みはさすがにきついので、試遊はノートPCでやるとして、狭いブースで体験を最大化するにはどうすればいいだろう?と考えて、ノートPCを譜面台に固定して並べることにした。これはなかなか上手くいったと思う。

あと、自分たちの特徴はやっぱ「映像屋さん」であることじゃない?というアイデンティティー的なこともあって、「大画面はやっぱりほしい!」という気持ちは譲れない。でも大型モニターを借りようとしたら、ブースを倍にできるくらいの値段になっちゃう。

さすがにそれはないよ。

そうだ、去年のBitSummitの会場はめちゃ薄暗かったぞ。あれくらい薄暗かったら、プロジェクターでいけるのでは?

とはいえ申し込んだ枠は一コマのみ。非常に限定された空間でどうやってプロジェクションする?スクリーンはどうする?いろいろ考えて、「高さ」を使うことに思い至る。バックパネルの上にスクリーンを持ち上げて設置しちゃうという意味。事務局に確認したら、OKですよ!とのことだったので、軽くてコンパクトにできる持ち運び便利なスクリーンの設計を考える。ま、うちは映像屋さんなんでね。

その結果がこれ。スクリーンの貼り方が適当なのは、、施工責任者(私)が現場で横着しただけですほんとすみません。現場は、それよりも、会場自体があまりにも明るすぎる!という事態に、照明をもっと落としてくれ、せめて真上の証明を落としてくれ、など息詰まる攻防がくり広げられ、スクリーン施工自体にはそこまで気をまわせなかったんだよ!と言い訳しておきます。目の前のブースが明るすぎるとか、いろいろありましたが、そもそも部屋全体が明るすぎたので、目の前のブースのライトのオンオフはあまり大きな影響はない感じでしたね。まあ仕方ない。(この記事はイベントログではないので、このくらいで。)

いろいろ課題感はありつつも、初の遠征のわりには、設営はなんとかなりました!というお話でした。

ただ、問題がひとつ。

東京から新幹線で機材やらなんやら力技で運び込んで、仕込んで、翌日から会期突入。メンバーは三人。交代要員無し!当然、全員出ずっぱり!気づいたら会期中の会場の写真全然無いんですよ。会場でそこまで頭が回らなかったのを激しく悔いてます。残念。

それはさておき、結果的にSKOOTA GAMESでは、BitSummitに、「ももクラ」「ヒメゴト」「ネゴラブ」の3タイトルの試遊版を公開しました!初試遊お披露目で3タイトル!すごい!(自画自賛)

ちなみに、「ももクラ」開発については、わざと避けて記述してます。ここは凄腕のゲームクリエイターとの出会いとか、いろいろ開発秘話がありますので、別途記事にまとめます!

プレイしてくださった方々、温かいリアクションをくださった皆様、本当にありがとうございました。おかげさまでいろいろな課題も(当然ながら)見えてきました。やはり実際にプレイしてくれてるのを見る、その感想を聞く、話をするのは偉大ですよね。解像度が一気に跳ね上がります。

海外勢もたくさんいて、私たちのゲームに興味を持ってくださった方もたくさんいました。これも本当にうれしい。どのタイトルがどの文化圏に受けるかもなんとなくわかる。何度もブースにやってきて、繰り返しプレイしてくれて、海外展開に向けての留意点なんかを指摘してくださる方もいて、本当に助かります。

room6の木村さんにも、「ちゃんと持ってきましたよ!」とご報告できて本当によかった。次は東京ゲームショウだ!


SKOOTA GAMESはインディーゲームコーナーで出展いたします! 最新情報は随時Xにて配信していきますので、是非、 フォローと通知をONにして続報をお待ちください!

会場では、下記3タイトルの試遊ができます!